こんにちは!野田聖太です。
今回は三つ折りリーフレットのデザインについてお話していきたいと思います。
お店等の紹介チラシとしてよく目にする三つ折りリーフレット。三つ折りになっているからこそ、「中身はどんな内容だろう?」と少しわくわくしながら開いたりすることもあるかもしれません。

三つ折りにすることで表裏合わせて6ページ構成となり、いろんな内容を盛り込みやすく、またコンパクトに折りたためるので、ポスティングやちょっとしたスペースに置いておくのにおすすめの紙媒体です。
今回はある教会の三つ折りリーフレットのリニューアル依頼を頂きましたので、その制作過程を通してどのように三つ折りリーフレットデザインを考えていけばよいかをお伝えしたいと思います。
1.まずはビフォーアフター
今回はすでにご自分たちで作成しポスティングに使っていたリーフレットがあり、それを新しくしたいとのご依頼でしたので、いきなりですが、もともとのリーフレットがどのように生まれ変わったか、ビフォーアフター写真を公開です。

このようにもともと使っていたリーフレットがあり、掲載したい内容はある程度決まっている状態でしたので、ここからデザイン面でのリニューアルを進めていきます。
2.現状のリーフレット改善ポイント
まずはこれまで使っていたリーフレットのどこが改善できるかを考えてみました。
余白を多くとることで高級感や落ち着いた感じを表現することもできますが、今回の場合は余白というよりは隙間のようになってしまっており、全体的に寂しく感じてしまいます。
そして、写真や文章の配置が一つにラインに揃えられていないので、どうしても散らかった見え方になってしまっています。

もともとのリーフレットはMicrosoft Wordを使って作られていましたが、使われていたフォントがMeiryo UI、MS明朝、HG丸ゴシックM-PROの3種類で、それぞれに斜字体や違う太さ、色が使用されており、文章ごとのタイトルを示す見出し部分も3種類あり、統一感に欠ける印象になってしまっています。

デザインを洗練されたものにしていくために、フォントの種類は2~3種類程度に絞りたいところ。
そして、「見出しはこのフォント」「本文はこのフォント」という風にそれぞれの内容に合わせてフォントを選ぶルールを決めておくと、統一感のあるデザインにしていくことができます。
三つ折りリーフレットは基本的に表面から開いて下の絵のような順番で目線が動いていく読まれ方を想定します。

もともとのリーフレットは表紙を開くと「集会案内」があり、その先に「礼拝の様子」「みことば」「牧師より」と続き、最後の裏面で「教会の紹介」となります。
掲載したい内容は網羅されているので問題なさそうな気もしますが、教会について知ってほしいと思った時、この順番では「何を伝えたいのか?」が少し説得力に欠ける気がしました。
3.クライアントからのリクエスト内容
リーフレットの新規制作にあたって、クライアントからは次のようなリクエストも頂いていました。
教会の玄関先にオリーブの木が植わっており、今回のリーフレットと一緒に作成したホームーページのテーマカラーもオリーブをイメージしたグリーンになっているため、統一感を持たせたい。
もともとのリーフレットにもイラスト地図が掲載されていましたが、この機会に新しいものを載せましょうということで、新規のイラスト地図を当方で作成いたしました!
4.制作時に意識したポイント
上記の改善ポイントとリクエスト内容を踏まえて、次のようなことを意識して制作を進めました。
基本的なフォントを次の2種類に限定し、ルールを決めました。
見出し:ロダンEB →視認性が高く、目立たせやすい
本文 :モトヤマルベリ →読みやすく、固すぎない印象
また、表紙を開いてすぐのページに配置した「みことば」のページだけは、メッセージ性を高めるために、縦書きの明朝体で読み手が語りかけられる印象を感じられるようにしてあります。
オリーブを意識した緑系統の配色として次のカラースキームでデザインしました。

配色については、緑を基本として明度を変えたカラーパターンを3種類ほど用意、一番しっくりくるものを選んでいきました。
また、余白部分には、こちらもオリーブを意識した木の枝等のイラストを配置し、教会のイメージをより伝わりやすくしました。
「どんな教会か?」を伝わりやすく、また興味を持ってもらいやすくなるように、次の順番でレイアウトをしなおしました。
①表紙:とにかく顔の部分。街中でみんなが認知している教会の写真。
②みことば:教会がどういう思いで来てほしいと思っているか。
③教会の紹介:歴史と立場とどんなニーズに応えられるのかを簡潔に。
④集会案内:より具体的なイベントがいつやってるか。
⑤礼拝の様子:実際の雰囲気を写真で伝える。
⑥牧師紹介:牧師の写真とどんな人柄か。
⑦アクセス:「この教会、行ってみようかな」と思った人が最後にたどり着くページ。
5.ふりかえり、次回にむけて
リーフレットデザイン完成後、実際に印刷所へ入稿し、仕上がってきたものを見てみると、画面データで確認していた時よりも本文の文字サイズが大きく感じました。
これは入稿データに間違いがあったとかではなく、画面上で見ていたものと実物を手に取った時の見え方の違いのようで、煮詰めたデザインを一度テスト印刷をして手に取ってみる工程も必要だということを気づかされました。

ちなみに今回の印刷は株式会社プリントパックでA4サイズの裏表印刷、500部で4,500円ほどのお値段でした。
試し刷り等はありませんが、当然三つ折りリーフレットの形として折られた形で納品されます。
扉絵になっている教会正面の写真や会堂内の写真は従来のリーフレットに使われていたものを明度等を上げて使いましたが、やはり、少し古い写真になっているので、次回のリーフレット印刷時には新たな写真を撮影して掲載しなおすことをご提案。
合わせて、写真に写りこんでしまっている電線等を消す加工も実施して、より見栄えのするリーフレットにブラッシュアップしていくために、引き続きクライアント様と一緒にデザインを煮詰め続けていきます。
三つ折りリーフレットの制作過程、いかがでしたか?
今回はすでに使っていたリーフレットのリニューアル制作でしたが、もちろんゼロから新しいものを作っていくオーダーもお受けしています!

どんな写真を載せたらいいか分からない…

どんな文章を書けばいいの?

教会のイメージカラーと言われても思いつかない…
こんな悩みがあれば、ぜひ私たちに一緒に考えさせてください。
皆さんの教会や団体にぴったりのデザインを一緒に作っていきましょう!
今回の執筆にあたって参考にさせて頂いたブログ記事
「三つ折りリーフレットのメリットを解説」(HAT TOOL DESIGN様)
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